業務関連

中堅臨床工学技士が手術室勤務となったが玉砕した話

[失敗から学ぶ]中堅臨床工学技士が手術室勤務となるも業務の適性が無く断念した話

どうも、筋トレ臨床工学技士ブロガーkenです。

本日は自身の失敗談的な内容です。

 

この記事で読んでくれた皆さんに学べるほどの事があるかどうかわかりませんが、この失敗談から
・日々の業務について、
・後輩への指導のこと
などについて何か感じてもらえたらいいなと思います。

それでは本日もよろしくお願いします。

臨床工学技士として手術室業務、主に人工心肺に携わりたいという思い

今回の記事を書こうと思ったきっかけは以下のツイートがきっかけとなりました。


臨床工学技士を目指す学生さんからの質問でした。
人工心肺をやりたいという素晴らしい志を持っている人です。

この質問に答えるので久々に思い出したのですが、
入職前の僕もこんな感じで人工心肺業務を希望していました。

 

入職してから一年目は夜勤をこなせるようになるための業務ローテーションのため手術室勤務がないことはわかっていました。

 

二年目から手術室勤務になると(勝手に)思っていましたが、業務上の都合、なかなか新規のローテーションは進まず時が経つこと約五年
(ツイートでは六年と言ってますがよくよく思い出したら五年でした)

その間、透析室をメインにER、機器管理室、ほんの少しカテ室で業務経験を積み、学会発表の経験(全て血液浄化系)もまぁまぁな数させて頂き、人工心肺やりたいという思いはほぼ無くなっていました。

大学病院で働く臨床工学技士の透析室での業務についてはこちら

五年越しの手術室業務(人工心肺)のチャンスを受け入れた訳

入職当初のようなモチベーションはほぼ皆無でしたが、やってみることを決意しました。
(が、今思えばこれが甘かったですね。)

やってみようと思った理由として

・このまま血液浄化メインで働くのは、将来長い目でみて大丈夫かなという不安

・せっかく人工心肺業務のある施設で働いているのだから、学んでみたいという好奇心

・手術室担当のCEが少ないため、自分も貢献できたらいいなという思い

と考え、やることを決意しました。

 

ただ、やはり手術室業務は思っていた以上に大変でした。
働いて思いましたが、手術室で働ける人、人工心肺を回せる人の
臨床知識、観察力、予測能力、状況把握力、気難しい先生とのコミュニケーション術など全てのスキルが本当に高かったと実感しました。

こんなふわっとした動機じゃ絶対続かないです笑

手術室業務に立ちふさがる様々な壁

僕自身が絶望的に不器用

これは個人の能力の問題なので、当てはまらない人の方が多いと思いますが、まぁ器用にできなくて苦労しました笑

・人工心肺を回す人(メインポンプ担当)
・それ以外のことをやる人(外回り担当)

当然、いきなりメインポンプ回せることはないので、外回り業務を担当してました。

あまり詳しくは書けませんが、滅菌手袋をつけての清潔介助や、清潔野への機械出しなども外回り担当の仕事の一つです。

もちろん、透析室などではそのような業務は全然やったことがないので、なかなか慣れませんでした。

滅菌手袋は期限切れのものをもらって練習したりしましたが、機械出しは最後まで苦手意識を払拭することができずに終わってしまいました。

不潔にならないように慎重に開けると先生から取りづらいと

かといって勢いよく開けると落としてしまったり

書いてて思いましたがあまり思い出したくないですね笑

 

手術室勤務の日が少ない、オペ症例になかなか立ち会えず

透析室をメインで働いていた自分が手術室勤務となると必然的に透析室の人数が足りない時が出るんですよね

本来だったら自分の代わりに他の手術室担当(もしくは他部署担当)の人が透析室に移ることで業務が回るのですが、そう上手くはいかず
手術のある日のみ手術室、それ以外は透析室

という勤務状態でした。

勤務状況によってはオペ中を途中で離れて透析業務をするという日もありましたね。

人員の関係や夜勤、休日などもあり、さらに毎回心臓血管外科の手術があるわでもないので、月2〜3回症例にあたるかどうかって感じでした。
全く立ち会えない月もありました。

 

行くたびにいつも久しぶりな感覚で全然慣れませんでしたね。

手術そのものもそうですが、物品の場所などもなかなか覚えられずでした。

医者、看護師とも関係を作れず

手術に立ち会えないどころか、手術室勤務そのものがまばらだったため、なかなかスタッフの顔と名前も一致せず、居辛さは否めなかったです。
(心臓血管外科の先生は人数も少ないのでそのようなことはなかったのですが、麻酔科の先生や手術室ナースはよくわかりませんでした)

個人的な印象なのですが、内科系の先生と外科系の先生って、やっぱり雰囲気が違います。僕は透析室で内科系の先生とお仕事することがほとんどでした。
先生の雰囲気の違いにもなかなか慣れませんでした。

スタッフ間の良好な関係は本当に大事だと思います。
日々働いている透析室にいる時、すごく実感しました。

おそらく一番の要因 熱意の無さ

一番大きかったのはこれですね。

もちろん自分なりに勉強はしていたつもりでしたが、ただでさえなかなか立ち会えない業務なので、生半可な勉強では全然身につきませんでした

同時期に後輩君も手術室ローテーションになっていました。

その彼と自分との熱意の差は明白でしたね。

個人的に生活環境も大きな変化があったこともあり、なかなか時間をかけて業務に携わることもできなかったというのもあります。

手術室業務からフェードアウト

一年弱手術室と透析室の同時並行での勤務をしてましたが、
・少ない症例で二人を同時に育てるのは困難
・透析室の人数確保
という(建前上の?)名目で自分は手術室勤務から外れ、後輩が残るということになりました。

正直、後半はしんどかったので、いつ自分から切り出そうかと思っていた矢先でしたので、ホッとしました。

まとめ

この失敗からの学びとして

・自身がとても不器用→とりあえず数をこなしてやるしかない。どうしても苦手な物があると自覚を持つ。

・症例数が少ない→(いいかどうか別として)自分の時間を使って業務に関わるしかない。シフトを考慮してもらう。

・スタッフとの関係性が築けない→とにかく顔を出す、コミュニケーションを積極的にとることは超重要

・熱意について→やりたいと思った時が一番熱意がある。後付けした理由では熱意が弱い。

あと、ある程度の経験年数が経ってからの新規業務への異動はメンタルの強さも重要だと思います。
その場所にいるときは新人に戻った気持ちでした。

やりたい業務が決まっているなら、すぐにその業務につける環境、周囲のサポートは何よりも大事だと思いました。

以上です。

 

なんか自分が手術室勤務を断念した言い訳みたいになってしまいました笑

当時は自分の能力の無さについてひたすら苦悩していましたが、

・どうしても苦手な雰囲気、業務が自分にあるということがわかった

・やってみたかった業務を経験できて、思い残すことがなくなった

・一生自分は臨床業務だけでいいのか?を考えるようになった
ちょうどこの手術室業務を断念した頃から、CEのツイッターなどを読み漁り、ブログやろうかなって考えだしました。
自分の外の世界を知ることは大事です。
現役CEのブログから学ぶ

・今後後輩を教育する際に、気にしたほうが良いポイントがなんとなく掴めた

といろいろ気づきや考えさせられることを与えてくれた良い機会だったなと思うようになりました。

今となってはこうしてブログの記事にすることもできましたし、無駄な日々ではなかったです。

本日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ken







 

 

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