どうも、筋トレ臨床工学技士ブロガーkenです。
今回は総合病院の透析とクリニックの透析の違いを、総合病院の透析室で働く立場から説明していきたいと思います。
- 就職を控えている学生さん
- 転職を考えている現役臨床工学技士
- 看護師さんなどのコメディカルの方
などの方の役に立ってくれたらいいなと思います
それでは本日もよろしくお願いします
◆目次◆
総合病院の透析室と透析クリニックの業務の違いについて総合病院で透析に従事するCEの立場から解説します

施設による透析業務の違い
総合病院透析 |
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クリニック透析 |
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ざっくりまとめるとこのような違いがあります。
それぞれについてもう少し深く掘り下げたいと思います。
透析施設内の入院設備の有無

入院設備がある総合病院の場合は、日頃から透析をしている患者さんがそのまま同じ施設に入院または手術をします。
もっと拡大解釈すると、一人の透析患者の透析導入からずっとそばで関わることもあります。
(もちろん、全員がそうではないです)
また、術前と術後で患者さんの状態はかなり変わってしまいます。
例として
- 出血傾向が強くなる
- 輸液による水分バランスの変化
- 炎症反応上昇
- 術式による物理的な体重の変化(臓器摘出、下肢切断など)
などの手術直後の変化を考慮して、透析条件を再考する必要があります。
また、他施設から治療、手術目的で入院してくる透析患者さんもいますので、透析だけでなくある程度の幅広い疾患の知識が必要になります。
透析クリニックの場合だと、手術が必要な患者さんは近隣の施設に入院して手術、退院して透析クリニックに戻ってくるという感じです。
透析導入患者さんとの関わり

総合病院では、今後透析を導入するために入院してくる患者さんも多いです。
透析について、シャント管理、食事管理などの透析導入に向けた患者指導を行う必要があります。
クリニックになると日頃家での食事管理やシャント管理を傾聴しながらの指導となるので、日常生活に寄り添う事が多いと思います。
これらはどちらかというと、看護師さんが関わることの多い業務であると思います。
もちろん、CEも患者さんの疑問に答える、思いに応えることは大事です。
また、透析導入初期に起こる不均衡症候群、初めて使う医療材料などによるアレルギーなども起こる場合もあるので、
透析導入に関わる人はこれらも気にかける必要があります。
透析患者人数の違い

総合病院では施設にもよりますが、入院患者さんもいる関係で外来患者さんはクリニックよりも少ないところが多いです。
入院患者さんしかいないというところもあります。
一方クリニックは外来患者さんに特化しているので、人数は多いですし、1日で2クール、3クール行うので、1日の透析患者数3桁のところもあります。
また、透析業務で避けては通れないのが、穿刺業務です。
僕の個人的な意見ですが、穿刺の上達にはやはり数をこなすことが大事だと思っていますので、透析クリニックで従事している人は穿刺の上達も早いのではと思います。
透析についてのスタッフの認識の差

総合病院では、透析室以外にもスタッフはたくさんいます。
特に病棟の看護師さん、透析に関わらない科の先生に申し送りや説明を求められる機会もあるので、知らない人の気持ちに寄り添った対応も必要です。
透析クリニックだと施設内にいるスタッフはみんな透析を専門としている人だと思うので、情報の共有などの話もスムーズにいくかと思います。
(これは僕の想像です)
まとめ
今回は透析業務における、総合病院とクリニックの違いをサクッとまとめました。
僕は総合病院での勤務経験しかないので、これは違うだろと思われることも多々あるかもしれません。
細かいところを突き詰めるともっとたくさんの違いもあると思います。
また、これは別にどちらの施設の方が良い、悪いというわけではなく、特徴が全然違うということです。
何かのご参考になってくれたら嬉しいです。
本日もここまで読んでいただきありがとうございました。
ken