臨床工学技士

病棟看護師さん向け、病室で透析を行う際に知って役立つポイントまとめ

どうも、筋トレ臨床工学エンジニアkenです。

本日は

病棟で働く看護師さん向け、
血液透析を病室で行う際に気をつけるポイントまとめです。

今回の内容は、

臨床工学技士として総合病院で7年勤務し、
病室で行う透析の準備、管理を経験してきた私kenと

病棟で働く現役看護師さんの意見を元にしてます。

臨床的な内容というよりは、業務的な内容となります。

細かい原理や説明にエビデンスの掲示が必要な内容はなく、
実務に直結する内容でまとめます。

施設によってはあてはまらない内容となる可能性もあるので、
その点をご了承ください。

 

実際、病棟で透析を行う事はそんなに多くはないと思います。(科にもよりますが)

滅多にないイベントだからこそ、
この記事の内容が少しでも業務で役に立っていただけたら幸いです。

それでは本日もよろしくお願いします。

病棟で透析をする際、看護師さんに知ってほしいポイントまとめ

水道設備のある部屋か確認

HD、HDF

この治療を行うには大量の水(RO水)を使います。

透析を始める前の準備から透析が完全に終了するまで使います。

また、RO装置という、水を綺麗にする浄水器のようなものを病室の水道に繋げます。

その間、その水道は使えません。

  1. 病室に水道設備があるかどうか?
  2. 何箇所あるか?(一つしかないと透析中その病室の水道は使えない)

患者さんやスタッフに関わる事なので事前に確認しましょう

ちなみにHF、ECUM、CHDFは水道設備がなくても可能な治療です。
(CHDFを一般病棟で行うことはほぼ無いと思いますが)

可能であれば個室に移動が望ましい

透析を病室で行う場合、

  • 個人用RO装置
  • 透析用コンソール
  • その他物品(透析液など)

が病室に入ります。

それぞれかなり場所をとります。

また、機器の音、アラームなどもなるので、
大部屋だと他の患者さんに迷惑がかかる可能性もあります。

緊急透析となると夜勤帯でも行うこともあるので、
状況に応じてですが、
あらかじめ透析患者さんは個室に移動してもらうのも一つの手かもしれません。

ナースステーションの近くが望ましい

仮に状態がいい患者さんとはいえ、血液透析は血液を外に出す、体外循環療法です。

透析に慣れているスタッフが対応しているとはいえ、
様々な副作用や思わぬトラブルが絶対に起こらないとはいえません。

仮に何かトラブルが起こった際、
患者さんへの影響は大きくなってしまう事が多いです。

人手が必要なケース、迅速な対応が必要なケースも想定して、
可能ならばナースステーションの近くの病室であることが望ましいです。

ken
ken
透析中に治療管理をしている臨床工学技士の立場からしても、
ナースステーションが近いと少し安心します

透析開始予定時刻と検査などの時間管理

透析開始時間はその施設の人員などにもよると思いますが、
この時間に絶対始められるという治療ではないという事が自分の経験上いえます。

僕の働いていた施設では、
血液透析室での患者さんの透析が開始したら、
病室に向かうという流れで業務をしていました。

ken
ken
もちろん、緊急の場合は話が別です

 

また、準備は臨床工学技士がしますが、
医者がいないことには治療は始められません。

機器の準備ができても対応できる先生がいないなんてこともあります。

しかし、患者さんは透析だけでなく、
その日予定している処置や検査もあると思います。

処置や検査によっては看護師さん同士や、
他のコメディカルと時間調整をする必要があります。

まとめ

病室透析でのポイント
  1. 病室内の水道設備の有無の把握
  2. 可能であれば個室に移動
  3. 可能であればナースステーション近く
  4. 開始時間が状況によって変わることもよくある

以上です。

病室での透析はなかなかない出来事かもしれませんが、
環境を整えることで少しばかり余裕が出ると思います。

今回あげたポイントはどれも患者さんが入床する前に確認できるポイントなので、

透析患者さんが入院してくるという情報が入った時、
少しでも意識していただけたら幸いです。

本日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。



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