どうも、筋トレ臨床工学エンジニアkenです。
本日は透析患者さんを透析室に連れて行く際などに
気にして欲しいポイントをまとめました。
病棟勤務で透析患者さんを受け持つ看護師さんに向けた内容となっております。
今回のポイントを知ることで、
- 業務の無駄が減る
- 患者さんの不満が減る
- 透析室の看護師さんなどのスタッフの負担が減る
これらに少なからず繋がります。
内容としましては臨床的な内容というよりも、業務的な内容になっております。
また、今回の記事を書くにあたって、
臨床工学技士(透析技術認定士資格保有)として7年間、
大学病院の透析室で働いた私kenの実体験に加え
7年間病棟で働いていて、透析患者さんの受け持ち経験もある看護師の方にも相談して書いております。
ただし、あくまで個人的な意見に過ぎず、
施設によっては当てはまらないことも多々あると思いますので、
参考程度にしていただけたら幸いです。
◆目次◆
【透析に関わる看護師さん向け】
透析室に患者さんを連れて行く前に看護師さんに気にして欲しいポイント
患者さんが透析中に必要とする持ち物の確認
以下のものを忘れてしまうとまた病棟まで行って取りに行くことになります。
ただでさえ忙しい病棟の看護師さんですので、
これらを忘れずに持って行くことで、無駄な業務をすることがなくなり、時間のロスを減らせます。
止血ベルト
透析終了時、針を抜いた後に綿球の上に巻いて抑える、マジックテープのバンドです。
施設によっては止血ベルトを透析中の抜針事故対策目的で透析中に使う施設もあります。
透析室に貸出用の予備がある施設もあるとは思いますが、
止血ベルトは基本的には患者さんの私物なので、
ちゃんとその患者さんの物を使ってもらうようにしましょう。
テレビカード
施設にもよりますが、透析室でテレビを見る際に必要なカードです。
忘れても治療には影響しませんが、
4時間の透析中いつもテレビを見ている人が見れなくなるのはきっと患者さんも辛いと思います。
イヤホン
こちらも施設によりますが、テレビを見る際は基本的には音はイヤホンで聞いてもらう施設が多いと思います。
なのでテレビカードをちゃんと持たせてもイヤホンを忘れてしまったら、
音無での視聴となってしまいますので、
必ず上記のテレビカードとセットで確認しましょう。
採血がある際はスピッツ
透析日に採血検査がある患者さんの場合、
透析室で透析開始の穿刺時に採血をすることが多いです。
なのでこれを忘れてしまうと状況によっては透析開始の時間に影響することもあるので、
必ず患者さんのスピッツであることを確認した上で、忘れずに透析室に向かいましょう。
これ以外にも施設や患者さんによっては必要な持ち物が異なる場合も大いにありますので、必ず各自で確認してください。
透析開始時間と終了予定時間の把握
透析開始時間に間に合うように病室を出ましょう。
受け持つ患者さんが
- 独歩
- 車椅子
- ストレッチャー
どれで移動するかでかかる時間は大きく変わります。
透析室では全病棟の患者さんの入室スケジュールをあらかじめ決めていますので、
連絡も無しに大幅に遅れると他の患者さんとブッキングしてしまい、
慌ただしくなってしまいます。
もちろん、患者さんの移動に限らず、病棟も様々な事情があるとは思いますので、
病棟出発が遅れる場合は必ず透析室に連絡したほうがいいです。
逆に透析室でも患者さんの容体などによっては、終了時間が予定より伸びてしまうこともあるので、終了予定時間を把握しつつ、遅れる可能性もあると意識しましょう
その他業務を効率よくこなせることにも繋がると思います。
透析患者さんの穿刺部位関連
局所麻酔テープについて
局所麻酔テープの必要の有無
患者さんによっては貼付用局所麻酔剤(以下局所麻酔テープ)という、テープタイプの麻酔を使う方もいます。
受け持つ患者さんがいつも局所麻酔テープを使っているのかどうか
これを把握する必要があります。
局所麻酔テープを貼るタイミング
この局所麻酔テープは効果を得るのに時間を要します。
透析開始前に張っておかないと意味がありません。
局所麻酔テープはいくつかの製品がありますので、
必ず各製品推奨の時間を確認した上で病棟で張ってあげましょう。
使い慣れている患者さんなら、
いつも透析の何時間前に張ってますかと聞くのもありだと思います。
また、朝の早い時間からの透析開始となると、
この局所麻酔テープを貼るのは夜勤帯看護師さんになると思いますので、
次の日の日勤帯で透析予定がある人を夜勤で受け持つ際は必ず気にして欲しいポイントです。
局所麻酔テープの貼る場所
局所麻酔テープはその日に穿刺する予定の部位に貼る必要があります。
- 患者さんの透析記録の確認
- 患者さん本人から聞く
- 家族の方に聞く
これらの情報を元にその日に穿刺する予定であろう場所を確認して適切な場所に貼りましょう。
たまにあるのが
吻合部(動脈と静脈を吻合している箇所、スリルを強く感じる抹消側付近)に貼ってあることがあります。
ここに穿刺することはまずないので、貼らない方がいいです。
透析室のスタッフに報告する内容の確認
透析患者さんの血圧
ここで詳しくは述べませんが、透析中は血圧モニタリングが非常に重要です。
患者さんのその日の朝の血圧は、
透析室で働く看護師さんはほぼ必ず確認すると思いますので、
聞かれてすぐ答えられるように把握しておきましょう。
透析患者さんの体重
これも血圧と同じく、透析における非常に重要なチェック項目の一つです。
(なぜかはご自身で調べてください)
基本的には透析開始直前、透析室で体重を測るのですが、稀に聞かれる場合もあるようです。
測っていなければ測ってないと伝えるだけでいいと思います。
また、あまりにも前回透析後より体重が増加もしくは減少していると、その原因を聞かれることがあります。
体重増減につながるエピソードなどがあれば透析室の看護師さんに伝えるといいと思います。
まとめ
- 持ち物
- 開始時間と終了時間
- 局所麻酔テープ関連
- 血圧、体重、その他の情報の把握
以上です。
透析患者さんを初めて受け持つ病棟勤務の看護師さんのお役に立てたら幸いです。
ちょっとした気遣いで
- 無駄な時間の削減
- 透析患者さんにとっての快適な透析
これらにつながりますので、頭の片隅に入れといて欲しいなと思います。
本日もここまで読んでいただきありがとうございました。