臨床工学技士

大学病院で働く臨床工学技士の日常 夜勤編

臨床工学技士の夜勤業務を公開します!

 

どうも、筋トレ臨床工学技士ブロガーkenです。

本日は大学病院で働く臨床工学技士の夜勤業務について書いていきたいと思います。

 

臨床工学技士で当直業務をやってらっしゃる方はたくさんいると思いますが、夜勤として働いている方はそれほど多くはないと思います。

今はまだ夜勤臨床工学技士は少なくて謎のベールに包まれている?かもしれませんが、今後増えてくる可能性もあります。

 

これから転職、就職を考えている方にとって、

夜勤ってこんな感じなのか!

やってみたい

絶対やりたくない笑

などと感じてもらえ、これからの職場環境を選ぶ際のアドバイスになればいいなと思います。

それでは本日もよろしくおねがいします。

 

そもそも夜勤と当直の違いとは?

当直

朝から出勤して日勤業務を行う。

日勤業務終了後、次の日の日勤開始時間まで院内で待機。

夜間は基本的には業務要請があった際は業務に従事しますが、それ以外の時間は業務に備えて待機しているという感じです。

朝を迎え、再び日勤業務となります。

 

夜勤

日勤が終わる時間帯に出勤

夜間は仮眠の時間が設けられていますが、それ以外の時間は業務時間となりますので、基本的には何かしら業務を行っていることになります。

翌朝、日勤勤務者が出勤してきたら業務終了。

帰宅となります。いわゆる夜勤明け

 

簡単にまとめると

・当直
日勤→そのまま次の日の朝まで院内待機→そのまま日勤となり、夕方帰宅
・夜勤
夕方出勤→決められた仮眠休憩時間以外は翌朝まで業務にあたる→翌朝帰宅

 

ここからはある日の僕の夜勤の勤務内容を元に書いていきます。

個人情報の観点などから、詳細に書けない部分もあることをご了承ください。

 

16:00 日勤者から申し送りを受けて業務スタート。

必要に応じて、日勤業務をそのまま引き継ぐこともあります。

(病棟透析、カテ、補助循環導入など)

 

この日は特に引き継ぎ事はなくそのまま
病棟、ICU、ERで呼吸器を使っている方の所に行き、使用中点検をします。(いわゆる呼吸器ラウンドです)

・非常電源に繋がれているか?

・酸素、圧縮空気のラインの接続、使用状況は大丈夫か?

・呼吸器回路に破損、汚染、閉塞などはないか?

・アラーム設定が適切かなど

安全面を重視したチェックリストを元に一台一台全てチェックしていきます。

(もちろん換気設定なども、明らかにおかしい設定になっていないかもチェックします)

また、この日はERでCHDFが1件駆動していたため、それも適宜チェックします。

・血圧や脈拍などのバイタルサインのチェック

・圧力系統のチェック

・血流量、透析、捕液、抗凝固剤、除水速度などをチェック
日勤帯で使用しているチェックリストを元にチェックしていきます。

ERやICUでの勤務が多い方はこちらもチェック
臨床工学技士もICLSプロバイダーになろう

18:00 返却機器類の処理

呼吸器ラウンド等も落ち着き、日勤終了後に機器管理室に返却されてきた輸液ポンプ、シリンジポンプなどの返却処理を行います。

普段はそんなにないのですが、どうしてもCEの日勤終了後に病棟から返却されてくる時もあるので、手が空いている時は夜勤帯で返却処理を行います。

・外観点検(清拭、破損の有無の確認)

・自己診断が通るか

・簡易動作チェック

を経ていつでも貸し出せるように準備しておきます。

 

19:00 隙をみて夕食

事務室で落ち着いたタイミングを見計らって夕食をとります。

ただ、いつ呼ばれるかわからないので、全然落ち着きません笑

一人勤務なので、食事をとってようが仮眠してようが呼ばれたら全て自分一人で対応です。

この落ち着かない感じはいまだに嫌だなぁと思います笑

この辺は看護師さんたちみたいに複数人で夜勤をこなす職種との違いですね。

 

21:00 ERよりコール!

夕食を済ませ、透析患者さんのデータ入力などをしていると、ERから電話

「VFでこれから運ばれてくる人、PCPS使うかもー」

とのこと

ERへダッシュ!

 

重篤な不整脈で心臓の機能が停止している人で、回復の見込みがある、年齢が若いなどの方の時はPCPSという、患者さんの心臓と肺の代わりになってくれる機械をCEが準備します。

 

先生が患者さんの足の付け根の動脈静脈に太いカテーテルを刺して、静脈からポンプで血液を引き込み、人工肺というものでその血液に酸素を添加、二酸化炭素を除去して、患者さんの動脈に送り返すという、やってる事はシンプルなのですが、まぁ派手な機械です。

 

先生も早くその患者さんの循環をよくしてあげたいと思うので、カテーテルを素早く入れます。

それまでにこちらの機械側の準備を終わらせる必要があるので、かなり緊張感もありますし、もたついていたら患者さんの命に直結するので、プレッシャーもあります。

 

準備がちゃんとできて、無事にPCPSを使える事になっても残念な結果に終わることもあります。
ただ、患者さんが良くなった時の達成感はとてもあります。

 

そんなこんなで無事にPCPSが導入された後も気が抜けません。

冠動脈(心臓そのものに栄養を供給する血管)が狭くなっていたり、詰まっていたりしていたら、その血管の血流を改善させるために心臓カテーテルでの治療をすることもあります。

この治療は専用のカテーテル室でしか行えないので、このPCPSとともにカテーテル室まで移動しなければなりません。

 

患者さんの足の根元に入っているPCPSのカテーテルは縫い付けてあるので、基本的には抜けませんが、移動の際に思わぬ力が加わると最悪の場合抜けてしまうこともなくはないです。
移動中そんな事になったらまず患者さんは助からないでしょう。

 

なので移動中は絶対に患者さんのカテーテルとPCPSが離れないように死守する必要があります。

 

また、移動後は
・電源の接続
(バッテリーをついているので、移動中も動いてますが、バッテリーが切れてしまったら止まってしまうので、電源供給できる時は必ずコンセント接続)

・酸素と圧縮空気の接続(これも移動中は酸素ボンベに接続してます)

・血液回路の閉塞、屈曲
などのしっかりチェックすることが大事です。

呼吸器のチェックに類似する部分が多いですね。

なんやかんやあって落ち着いたのは日付が変わって1:00過ぎ

 

2:00 仮眠

PCPSが落ち着き、CHDFのチェック、中途半端にしていたデータ入力などを終わらせ仮眠を取ります。

もちろん、仮眠時間は一応設けられていますが、何かあれば関係なく呼ばれます。

あんまり落ち着いて寝れないです笑

ただ、この日は仮眠中は呼ばれることはありませんでした。

 

6:00 起床

この日は病室での出張透析が予定されている人がいるので、その準備を夜勤者が落ち着いていればします。

出張透析については
大学病院で働く臨床工学技士の日常 透析室編
でも触れています。

・個人用透析監視装置(コンソール)

・個人用RO装置(水道水から綺麗な水を作る機械、透析には大量の綺麗な水を使う)

・透析液原液(綺麗な水と2種類の透析液原液をコンソールがいい感じに混ぜ合わせてくれて、透析液を作ります)

・その他の小物類

などなど、いろいろ病室に持ち込みます。

一人でやるのは結構な重労働です。

 

・・・って準備をしようとしていると、ERから電話

「これから来る呼吸不全の人、NPPV使いたいな」

ERへダッシュします。

 

NPPVとは人工呼吸器の一種ですが、普通の人工呼吸器とは違い、
口から気管に管を入れるタイプではなく、口元や鼻、もしくは顔全体に密閉マスクのような物を付けて、呼吸のサポートをするタイプの人工呼吸器です。

口から気管に管を入れるという気管挿管を拒否する人にも使えるタイプの人工呼吸器です。

運ばれてきた患者さんにマスクを装着させて、先生と相談しながら呼吸器の設定を行います。

これも人工呼吸器なので、移動時は

・電源

・酸素、圧縮空気

・呼吸回路

のチェックが欠かせません。

 

そしてそんなこんなで結局、病室透析の準備は機械類を部屋に置くだけで終わってしまいました笑

(本来でしたら、水道と接続、コンソールの自己診断、透析液を作成し透析室で濃度を測ってチェックするまでが準備です)

 

8:00 日勤者が出勤

日勤者が皆揃い、朝ミーティング開始

僕は夜勤業務を報告して、その夜勤の勤務記録を残して業務終了。

朝帰りです。

 

最後に

以上が当院の臨床工学技士の夜勤業務でした。

ざっくり流れや雰囲気を掴んでもらいたかったので、PCPSやNPPVなどの細かい点についてはもう少し書けそうでしたが、あえて今回はあまり触れてません。

 

今はまだ体力的にも余裕はあり、夜勤明けで少し休んでからジムとか行っちゃいますが、年齢重ねたらきついかもしれません。

働き方とかも考えなきゃならんですね!

本日もここまで読んでいただきありがとうございました。

ken